

江戸時代の恋愛模様
■別れさせ屋フリーダム所属調査員 久野
別れさせ屋フリーダム調査員の久野です。
前回私が書いたコラムが第121回ですので、第168回コラムとなる今回は40回以上空けての再登板となるわけですが、まあ皆さん色々な内容でコラムを書かれています。 正直なところ、もう内容被りをせずに書く内容が思い浮かばない……と、かなり頭を抱えましたが、何とか捻り出しました。
私、久野のプロフィールページに「趣味は散歩と食べ歩き」と書かれているのですが、実は出張時の空き時間に現地のお城など史跡巡りをする程度に歴史も好きなのです。
ということで、今回の別れさせ屋フリーダム調査員・工作員コラム第168回は、完全に雑学の範疇になってしまって申し訳ないのですが、江戸時代の恋愛や結婚についてのお話をさせていただこうと思います。
意外にも自由だった江戸時代の恋愛
戦国時代が政略結婚のイメージが強いので、江戸時代も自由な恋愛ができなかったとお考えの方も多いと思いますが、実は割と自由な恋愛環境でした。
もちろん身分制度はありましたので、上流階級に位置する人々は多くの人のイメージどおり家柄を重視した結婚をしていたようですが、それは現代でも同じことと言えます。 天皇家などは当然今でもある程度相手の家柄を重視しますし、何世代も続いているような世襲政治家も同様です。 大企業の御曹司が中卒程度の学歴しかない女性と結婚しようとすれば周囲は大反対するでしょうし、結局現代でも大体は同じようなレベルにある家柄同士で結婚しています。
ちなみにこれは余談になるのですが、多くの方が学校の授業で習った「士農工商」という身分制度は、実際の江戸時代の身分制度とは大きく異なっていたため、平成12年度から教科書の記述が削除されたそうです。
実際の江戸時代の身分制度は「士」(武士)を上位にするところは「士農工商」と変わらないのですが、農、商といった順序ではなく、百姓と商人(町人)の間に身分の差はなかったとのこと。 また「工」に至ってはそもそもそういった概念がなく、町に住む職人は町人で村に住む職人は百姓とされていたようですが、「えた」「ひにん」については学校の授業で習ったとおり、公家や武士どころか百姓や町人からも一線を画されていました。
つまり、江戸時代の身分制度は全体的に見ると上流階級(武士、公家、僧侶など)・中流階級(平人)・下流階級(賤民)の3つに分けられており、大半の人が「平人」だったために自由な恋愛ができていたというわけなのです。
離婚や再婚どころか不倫もそれなりにあり、シングルマザーの女性もいたとか。
また、武士・公家・僧侶など上流階級に位置する人間も、「結婚」は別として「恋愛」に関しては、表立ってはできないものの裏ではある程度の自由があったという話もあります。 ただ、やはり恋愛に本気になってしまう人もいたようで、実際にあった心中事件を基にした人形浄瑠璃『曽根崎心中』のように、望まない結婚をさせられるよりも心中を選んだカップルもいたようです……
江戸時代にモテたのは?
まず、江戸時代においてモテたのは「女性」です。
現代日本においても東京に仕事を求めて出てくる人が多くいますが、これもまた江戸時代においても同様であり、単身で出稼ぎに出てくる男性が多かった当時の江戸では、男性に対して女性がかなり少なかったと言われております。 そういった理由から当時は女性がグイグイ押していく感じだったようで、「大和撫子」という言葉のイメージとは違っているかもしれません。
さて、それではどういった女性が美人とされていたのでしょうか。
江戸時代は約260年間続いていますので、江戸時代の中でも時代ごとに「美人とされた顔のトレンド」のようなものはあったと言われております。 それは浮世絵の「美人画」で見て取ることができるのですが、江戸時代初期の「色白、ふっくらとした丸顔」から「あどけなさの残る少女らしさ、華奢な体型」へと変わり、さらに「健康的な体型、はっきりとした眉毛と切れ長な目」、そして「女性らしいふっくらとした体型、巨乳」へと変遷していきました。
時代ごとに「美人画」を見ると前述の特徴が分かるかと思いますので、機会があれば是非見比べてみてください。
次にモテた男性ですが、男性は線の細い優男タイプがモテていたと言われております。 これも現代日本に近いと言えそうですね。 当時の江戸は力仕事が多かったためにマッチョ系の男性が多かったため、そういった男性はありふれていたという理由からのようです。
江戸時代の恋愛模様はいかがでしたでしょうか
普段とは違う雑学一辺倒のようなコラムでしたが、江戸時代の恋愛や結婚についてのお話はいかがでしたでしょうか。 もし楽しんで読んでいただけたなら幸いです。
多くの人の想像以上に恋愛が自由だった江戸時代、上流階級の人間も「恋愛と結婚は別」と楽しんでいたようですが、心中するほど恋愛に本気になってしまっていた人もいました。
そういったこともありますので、もしかすると恋愛に本気になってしまった子供を持つ親などに依頼されて、江戸時代から「別れさせ屋」のようなことをしていた人間もいたかもしれませんね。
今回のコラム著者情報
調査員 久野
別れさせ屋フリーダムに入社して5年目の調査員。影が薄く地味という別れさせ屋の調査員や興信所の探偵が天職のような人間と評されるが、本人的には複雑な気分。趣味は散歩と食べ歩き。出張大好き人間でご当地の美味い食べ物を求めて遠方の案件や珍しい土地の案件に関わりたがる。
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